スマラン教育大学における日本語教員養成現状と課題

 Ai Sumirah Setiawati



1.   日本語教員養成現状
 スマラン国立大学(Unnes)日本語教育プログラムは日本語教員養成を中心に2006年に開かれた。カリキュラムは主にインドネシア教育大学、またほかの教育大学のカリキュラムを参考にして作られた。
 日本語教員養成には、大きく分けると、一般科目として教育関係科目と日本語教授法関係科目がある。その分布は2012年のカリキュラムの場合は次の通りである。
一般科目としての教育関係科目
教育学入門           2単位      1学期
カウンセリング       2単位      3学期
教育心理             2単位      4学期
学校管理             2単位      4学期
教育実習1           2単位      7学期 
教育実習2           4単位      7学期
これらの一般科目はほかの教育大学にもあり、具体的に内容も殆ど同じだと思う。Unnesの場合は、教育学入門においては、教師として基本的な知識を学ぶ。それは例えば教師の定義や役割、よい教師とはどんな教師か、教育の歴史などである。カウセリングにおいては、将来教師になったら、問題がある生徒に相談に乗ってあげてから解決を提案できるように学ぶ。つまり、教師は教える以外にカウンセラーとしての役割ももっていなければならないから、その力を身につけさせる。次、教育心理においては、生徒を心理の面から見ると、どんな学習者かについて学びぶ。教師は生徒とその周りいる人の状態を把握しなければならない。また、生徒は一人一人違う性格を持っているから、教えるときはその違いにしたがって授業を進める。
学校管理は具体的に言えば、学校での教師同士、教師と校長、教師あるいは校長と生徒の関係や、シラバス・教案にしたがって授業をどう進めるかについての内容がある。

日本語教授法関係科目
日本語教授法         2単位      4学期      (前のカリキュラムは3学期)
授業計画             2単位      5学期      (前のカリキュラムも5学期)
授業の評価           2単位      6学期      (前のカリキュラムは4学期)
模擬授業             2単位      6学期   (前のカリキュラムも学期)
カリキュラム分析     2単位      6学期      (前のカリキュラムは5学期)

日本語教育関係科目はシラバスが国際交流基金の専門家の指導の下で作られた。全体的に内容は次の通りである。
·      日本語教授法
セメスター5で学ぶ「授業計画」において授業の組み立てと教案作成がスムーズにできるように、授業の構成のもとになっている理論を学ぶ。JFが推奨してきた「文型の導入」→「基本練習」→「応用練習」という構成は、現在の日本語教育現場で用いられる主流の構成となっている。その各段階で、「なぜそのような教え方をするのか」ということには、主に第二言語習得の分野で培われてきた理論的な裏づけがある。学生が卒業後に教師となった際に授業の組み立てにおいて迷いを生じないよう、基本的な授業の形を学ぶとともに、授業を改善する際にも直感だけではなく理論にも拠っていけるよう、基本的な姿勢を身につける。
·      授業計画
セメスター4で学んだ「教授法」の知識を授業でどのように生かすか、実際の授業風景のDVDを見ることや、教案を作成することなどによって学ぶ。
·      授業の評価
教師は授業を行ってから、それを評価をするべきである。この授業においては評価の目的とその種類、問題形式、テスト分析などを学び、授業を行う目的の達成を図る能力を身に付く。
·      模擬授業
教案の作成方法を学び模擬授業を行う。模擬授業では担当教員、日本人教師のほか、オブザーバー役の学生もコメントすることになっている。これらの活動を通して、教案作成を含む授業準備、授業、授業後の反省・改善が、一人でできるようになることを目差す。
·      カリキュラム分析
   高校で使われているカリキュラムや教材を分析させる。

 学生はそれらの教育関係科目を取らないと教育実習が受けられない。それぞれの科目とほかの科目と合わせて最低110単位を取ったことが条件となっている。この実習は全部6単位で2段階に分けている。教育実習1においては、実習生は高校で実習する前に説明会と学校見学に参加し、試験を受けること。大学の教育実習管理部が担当している。それが終わったら、3ヶ月ぐらい教育実習2をする。

2.   日本語教員養成の課程
 以上がUnnesにおける日本語教員の養成の現状である。それについては、さまざまな改善が必要だと思う。日本語教育関係の授業や、教育実習の現場を観察し、去年教育実習を受かった学生にアンケートをして協力してもらった上で、次の課題を教師が皆と新しく来る専門家との話し合いを行いたいと思う。
·      授業ではJFが推奨している教案を使っている。一方、学校では教育省が推奨している教案を使っている。今後、実際によく使われている教案の形を学んで作るワークショップも行う。
·      模擬授業のとき、学生が使う教具が絵カード、文字カードなどのlittle mediaしか使わせない。多くの学校ではパワーポイントを使って教えることになっている。そのため、使う目的を考えずにパワーポイントを作った実習生が多かった。そこで、今後はよいパワーポイントの作り方のワークショップを行い、模擬授業の時に使わせる。
·      学校の教師から指導をもらわない実習生が少なくない。また、生徒が大変うるさくて、実習生はコントロールできない問題もある。その問題の解決方法についてMGMP会長とJLEと話し合いたいと思う。
·      学生の模擬授業と実習を観察し、文型の導入と応用練習のところでまだ問題がある。文型を導入するとき、その文型の意味や用法を生徒に分からせるために、シチューエーションをあげる力がまだ足りない。応用練習においては情報差のあるクラス活動(kegiatan)を進めている。高校で使われている教科書にはその情報差がないkegiatanもあるが、学生は情報差があるかどうかを考えずに、教科書の通りにkegiatanをする。そこで、授業計画の内容をもう一度検討し、文型の導入と応用練習の方法を実力アップさせようと思う。

Pendidikan Bahasa Jepang
Universitas Negeri Semarang

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